とりあえず1周目をクリアしたので感想を書きます。ネタバレなしです。
■システム
50ターン前までならやり直しができるチャリオット、最初は「そんなもん使ったらSRPGなんて簡単すぎるじゃん…」と思ったのですが、使ったら便利すぎて。敵もこちらのレベルに合わせて(スキルや装備までも)強くなるので、これを使ってもかなり緊張感ある戦いなので良いバランスだったと思います。
ユニット単位ではなくクラス単位でレベルが上がる、これによって加入したてのユニットでも即戦力…と言いたいところですが、出撃してレベルアップするとステータスにボーナスがつく仕様なので、結局加入したての子はパラメータが低くイマイチになりがち。
色んなクラスをまんべんなく使っているとレベルも上がりにくいですし、後から入った子を転職させて鍛えようにも低レベルのクラスが残ってないよ…ということになるので、なるべく少ない職種で戦って仲間が揃ってから転職で鍛えた方がいいみたいです。こちらと同じレベル、同じ装備、同じスキルの敵と有利に戦うためには基礎ステータスで差をつけるしかないですもんね。
それと転職証が消耗品というのも面倒ですね……。
多種多様なスキルも選ぶ楽しみがあるのですが、成長の遅さはなんとかならなかったのか……クリアしても同じ武器を使い続けてやっとスキルレベル4程度です。もうちょっとサクサク上がってくれたほうが育成の楽しみがあったと思います。
合成でアイテムを作ることができるのですが、成功確率が設定されてるのにできあがったアイテムの実際の効果が予め書かれてないのは不親切だと思いました。苦労して作ったのにしょうもない効果だった時のガッカリ感といったらありません。
セーブ、ロードはとても速いです。一番最初のUMD起動だけは時間がかかりますが、あとは本当にサクサク。敵の思考時間も終盤の神殿騎士以外は早いのでそのあたりのストレスはありません。
■音楽
リメイクなので音楽もほぼアレンジのようなのですが、わりと序盤からサウンドテストの項目が出てきてご丁寧にクリエイターの説明まで載っていて気合が入ってます。壮大かつ雄大な名曲ばかりだったと思います。一番好きなのはニバス戦の曲でした。オーバチュアは公式サイトで流れてるコーラス入りのものが入ってなくて残念。
■ストーリー
昨日の敵は今日の敵、その逆も当たり前、選ぶのを躊躇するような非道な選択肢があり、全体的に沈鬱な雰囲気のお話。オウガシリーズのうちの一作品なので、オープニングで国の状態をサラっと説明されてもちょっととっつきにくいところがあるのが難点かも知れません。
尻切れトンボな感じのエピソードもありますが、全部の選択肢、全部のルートをたどればハッキリするかも知れませんので今の時点ではなんとも言えないですが、一応最後はまとまってると思います。
■キャラクター
選択肢によって真逆の人間になったりする人もいて驚きます。
レポートに名前が載るのにグラフィックが汎用のキャラが居るのが気になりましたが、それを個別にしろというのは贅沢なんでしょうかね。
■まとめ
ユニットをちまちまと育てるのが大好き!という人にはすごく向いていると思います。仲間になる固有ユニットも多いですし、ストーリーは周回前提な感じですので長く楽しめます。
ただ最強ユニットを育ててもラスボス戦でそれが仇になる感じなのが残念なところ。
ストーリーは硬派で泥臭く、またキレイゴトを言わない感じなので一般的な「RPG」を想像してるとギャフンとなると思います。
ただ単にレベルを上げただけでは所謂「俺TUEEEEEE!!」状態にはならないのでそうしたい人は考えながらやる必要があります。
取り残しがあってもクリア後にいつでも戻れる(ただし敵もこちらに合わせて強くなる)ので1周目はサッサとクリアして、まあボチボチ攻略本も出る頃ですので2周目からあれこれ回収したらいいんじゃないかと思います。
とにかく最近貴重なすごくしっかりした良くできたSRPGなので、じっくりゲームしたい!という方にはオススメです。合成を続けてると「最近寝つきが悪くて…」とお嘆きのアナタも幸せになれるかも。