最近本当に温かくなってきて嬉しいです。こんなに春が来た事を嬉しく思ったことなんて今までなかったんじゃないかっていうくらい嬉しいです。
さてそんなご陽気なので、先週の土曜日にダンナが朝7時すぎから張り切って車のスタッドレスタイヤをノーマルタイヤに交換していたところ少しギックリ腰気味というか背中の筋を痛めてしまいました。
今週は金曜日にゴルフの予定が入っているので急いで治さねば…ということになり、急遽午後から温泉に行くことに。
何痛か分からなかったのですが、まあとりあえず神経痛ではないわな、と思い筋肉痛に効く温泉というのを探して行ってみました。
家から車で30分ほど(下道のみ)で
「子安温泉」に到着。
入口の案内看板に堂々と
「秘湯」と自ら書いちゃってあります。確かにカーナビで「温泉」で検索しても出てこなかったから確かに秘められているんだろうけど、自分で「秘湯」って言っちゃうのはすごいな。
秘湯の割りには駐車場は一杯です。
一杯つっても大して広くない敷地な上に、線やら縁石といったシャレたものが一切ないため無秩序に停めてあるからですけども。10台くらい車がありましたかね…。
まあそれでもなんとか車を停めて入浴料500円を払おうと券売機を見ると、お札投入口にガムテームが張ってあります。そんで横の窓口に居たオバサンが
「札は使えないから両替しますよ」と言ってきました。生憎万札しかなかったので札で9000円と500円硬貨2枚を貰って券売機で券を買ってまたオバサンに券を渡します。えーと、券売機の意味はあるのかな。
フロへ向かおうとするとそのオバサンに
「ロッカーないから貴重品は車の中に入れておいてね!」とデカイ声で言われてしまいました。
うん、ロッカーないから大事なものはみんな車の中に入っているんだよね。そんでもって車のカギはそのロッカーのない脱衣所に置いてあるんだよね。わぁい、お宝盗り放題だね!
少々不安になりながら脱衣所へ行くと
「ドライヤーは使用しないで下さい!」と少し怒ったような字で書かれた張り紙が目につきました。使おうにもドライヤー本体はおろかコンセントも見当たらないから使いようがないけどね。
そんな事を思いつつ服を脱いでシャンプーやら石鹸やらの入ったカゴを持って浴室への扉を開けたのですが、浴室へ入ってからあまりに見慣れない風景に暫く思考が停止してしまいました。
というのも、浴室には茶色く濁った湯が張られた浴槽とかけ湯用の小さい槽と水の出てる小さい槽しかなく、客は皆浴槽の縁に座り込んでいます。良く見ると座り込んでいる人々は体を洗っているのですが、その体を流すお湯は浴槽から洗面器で汲んでいるようです。
なんとまあ、500円も取っておきながら、カギつきのロッカーやドライヤーはおろか、洗い場がないのですねこの温泉は!
浴槽の縁は普通のフロよりかなり広めになっていて、床は木。
その木材と木材の間が少し空いていて、皆が流したお湯や浴槽から溢れたお湯はそのスキマから排水される仕組みになっているようです。排水溝っていうシャレたもんもないわけです。
あとでダンナに聞いたところ、男湯の脱衣場には
「体を洗うの禁止!」とかなり堂々とやはり怒ったような字で激しく書かれた張り紙があったそうで、客も大人しくそれに従っておりただひたすら
「湯に浸かる」→「熱くなったら出てなんとなくタオルで体をこする」ということを黙々と繰り返していたそうです。
ミロクが見たところ女湯にはそんな張り紙はありませんでしたし、他の客も当然のように体や髪を洗っていたので男湯がそんな状態になっているとは思ってもいませんでした。
ただ確かに自分が湯に浸かってる真横で他の客がザブザブ洗面器で湯を汲み体を流しているわけですから、水しぶきがアタマにかかったりして「あれまあ」と思わないでもないですがお互い様ですしね……男性だとそういうことでトラブルになったりするんでしょうか。全裸でするケンカというのも物悲しいものがありますね。
それからさっきは書かなかったのですが脱衣場にはもうひとつ
「浴槽の縁で寝そべらないで下さい!」という張り紙もあって、浴槽に入る前には
「そんな奴いるわけねーよサウナじゃあるまいし」と思っていたんですが、実際見てみると
「あーこれなら寝そべる奴も出てくるわな」という状況でした。
(男湯では)体を洗うこともできないし露天風呂があるわけでもないし椅子もないんですから、熱くなって湯から出て寝そべりたくなる気持ちも分かるというもんです。
客層はもうミロク達以外は全て地元のジジババさんたち。
オバサン、と言える年齢ですらありません。よく車運転してこれたな…っていうようなヨボヨボの爺さんが来ていたりしてびっくりです。
謎だったのは温泉の入口に比較的新しい感じの看板で「アロマ」と書かれたアロマセラピー的なお店や「オープンカフェ」と書かれた看板があったことで、しかも日曜の午後というどう考えてもかきいれどきであるはずの時間に閉店していました。失礼な話ですがここの客がそんなシャレたことをするとはとても思えませんし、需要がありそうな若い世代は滅多に訪れそうもない場所で人事ながら経営が心配になってしまいました。
ミロクは早々に湯から上がって車の中で待っていたのですが、ダンナは背中の痛みのこともありかなり堪能した様子で湯からあがってきました。
ミロクとしては500円も取っておきながら蛇口ひとつねぇっていうのがどうにも納得いかなかったんですが、ダンナはすっかり背中の痛みが引いたのが嬉しいのか凄く気に入った様子でした。
なんかもうとにかく33年間生きてきてこんなフロは初めて見たぜっていう凄いフロだったので実家などから誰か尋ねてきた際にはぜひ連れて行きたいと思っています。
今から
「アハハここ笑っちゃうねミロクちゃん体洗うとこがないよオヒョヒョヒョヒョ」って笑う母アキコの反応が目に浮かぶようです。
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